2021年8月3日火曜日

歯周病レーザー治療で骨が再生した一例

 ウケデンタルオフィス品川大井町の中野です。

いつもブログを見ていただきありがとうございます。


本日は、私たちの本業中の本業、歯周病レーザー治療について書いていこうと思います。

以前どこかの記事で書いたかもしれませんが、歯周病治療が成功するにはいくつか要件があります。

いくつか挙げると

・歯肉の縁上縁下の歯石がちゃんと除去できていること

・咬み合わせのコントロールができていること

・患者さんがちゃんと歯を磨けていること

です。


ここで一つ成功例を挙げます。



2016年にいらしていただいた患者さんのレントゲン写真です。
来院当時は、上の前歯が大きく揺れ、深い歯周ポケットが認められました。


緑色の丸印で囲った部分にご注目ください。
歯の根の周りの骨が大きく溶けているのがわかります。
歯根の先まで骨が溶けているため、教科書的に言えば治療法は『抜歯』のみでした。


正直なかなか厳しい状態ですが、私は予後とリスクを十分に説明し、患者さんにご納得いただいた上で歯周病レーザー治療を行いました。


レーザー治療と並行し、歯牙固定と咬み合わせ調整を行い、
歯が揺れないようにコントロールしました。

2年半後のレントゲン写真がこちらです。↓




黄色い丸印で囲った部分にご注目ください。

骨が大きく回復しているのがわかります。

揺れもおさまり、この歯は抜歯になることなく今も機能しています。


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このように、歯周病レーザー治療では抜歯や外科手術を回避できるパターンもあります。

しかしながら、このような成功例は、患者さんや歯科衛生士の協力無くしては成しえません。


今回のブログが皆さんの治療の選択肢の一つとなれば幸いです。