2017年8月23日水曜日

定期検診の重要性

ウケデンタルオフィス大井町の中野です。


大井町院が開院して一年が過ぎました。

これまで100名以上の方が歯周病レーザー治療を受けられました。

赤みを帯びた腫れた歯肉から、ピンク色の健康な歯肉を取り戻していく過程を診ていくことが出来、歯科医師としてととても嬉しく思います。



さて、レーザーによる歯周病治療が終わった後、とても大事なのは定期的なチェックとクリーニングです。

治療が終わった安心感から「これで終わり!」とケアを怠りますと、
お口の中の環境はまた元に戻ってしまうことが多いです。

ご自身でのブラッシングをどんなに頑張っていても、磨けていない部分はあるものです。

また、歯・歯肉は胃や肝臓と違い、直接目視してチェックが受けられる臓器です。


歯や歯肉の健康維持に、定期的なメンテナンスは欠かせません。




メンテナンスの重要性を説いた、有名な論文があります。


The long-term effect of a plaque control program on tooth mortality, caries and periodontal disease in adults. Results after 30 years of maintenance.
(外部サイトに飛びます)

世界的な予防歯科の権威、ペール・アクセルソン博士の論文です。

適切なメンテナンスとセルフケアを30年続けた結果、歯を失った原因の多くは歯根破折であり、歯周病や虫歯によるものはかなり少なかった、という内容です。


プロによるケアとご自身のブラッシングがいかに重要かということを表したものだと思っています。

大切なご自身の歯を守って、いつまでも健康なお口の中の状態を保っていただきたいものです。

2017年8月2日水曜日

もっと危機感を持ってほしい、歯周病のこと

ウケデンタルオフィス大井町の中野です。


レーザー治療の前にはレントゲン検査と歯周ポケット検査を行い、現状を把握していきます。

ポケット検査の際、『歯周ポケット』と呼ばれる歯と歯肉の溝に『プローブ』と呼ばれる器具を挿入するのですが、
歯周病に罹患している歯肉からは、歯周ポケットから血や膿(うみ)が出ることが多くみられます。




歯肉から膿が出ている…ピンとこないかもしれませんが、

例えば腕に傷を作ってしまい、その傷がいつまでたっても治らないばかりか、腫れていたり膿や血がじゃぶじゃぶと出ていたらどうされますか?

決して放置することなく、病院にて治療を受けようとするはずです。

同じことがお口の中でも起こっています。

原因は、歯にこびりついている歯石や歯垢、歯周病菌や内毒素、咬み合わせなどが挙げられます。

このような状況ではブラッシングなどのセルフケアでは治すことが出来ず、実際に歯科医院での治療が必要となります。


歯周病はとても怖い病気です。


自覚症状がほとんど無く、どんどんと進行し、気付いた時には手遅れで抜歯宣告された、というお話はよく伺います。

お口に中がネバネバする、口臭が気になってきた、などは歯肉から膿が出ているサインかもしれません。

ささいな変化でも見逃さず、ぜひ歯科医院を受診されることをおすすめします。